松風亭日乗
取り上げた落語家・作家等については基本的に敬称を省略しています。
2009年9月22日火曜日
桂文楽 鶴本の志ん生
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文楽が馬之助時代の話である。当時から彼は売れに売れていた。楽屋に寿司は届く。女にはもてる。お座敷はかかる。言うことなしの筈だった。 しかし、彼の心は沈んでいた。自分の噺がまずく思えて仕方がなかった。スランプだった。 ある時、四代目古今亭志ん生、人呼んで「鶴本の志ん生」が文楽に声を...
2009年9月17日木曜日
さん喬と権太楼
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今、東京の寄席で双璧と言えば、柳家さん喬と柳家権太楼だな。 落語界では、春風亭小朝、立川志の輔といったスターはいるが、寄席を主戦場にしている点では先に挙げた二人にとどめを刺すと思う。 私は、実は寄席派の噺家が好きなのだ。 立川談志や彼に影響を受けた人たちは、寄席をぬるま湯だといっ...
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2009年9月9日水曜日
三遊亭圓丈『ろんだいえん』
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三遊亭圓丈。言わずと知れた新作落語の旗手である。 闘う男だ。圓丈の言葉はいつも熱い。 その圓丈が遺言のつもりで書いたのが、本書である。 落語論、落語台本論、落語演技論が、圓丈によって思う存分語られる。そして、そこには新作落語を数多の偏見をはね返し牽引してきたこと、六代目圓生の弟子...
2009年9月6日日曜日
桂文楽 ひーさん
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大正14年、文楽は寿江と結婚式を挙げた。 当時、落語家で結婚式を挙げる例は少なく、後年まで文楽はこれを自慢した。 その式で仲人を務めたのが、樋口由恵。長年文楽のお旦であり、「つるつる」の旦那ひーさんのモデルとしても有名な人物である。 文楽と樋口との出会いは、関東大震災(大正12年...
2009年9月1日火曜日
日本酒の夜
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「しらたまの歯にしみとほる秋の夜酒は静かに飲むべかりけり」(若山牧水) 秋である。秋にはやはり日本酒である。あぢいあぢい、うぐうぐぷはーっ、うめーっというような、ビールとともに過ごした日々ともそろそろ別れを告げ、しみじみと日本酒に親しむ季節なのである。 日本酒と言うと、どこか...
2009年8月25日火曜日
筑波山に登る
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この前の日曜日、妻子を連れ、久し振りに筑波山に登った。 筑波神社前の土産物屋で昼食。冷やしたぬきうどん。 まあ予想通りの味。 境内でガマの油売りの口上をやっている。 長男が食い入るように見る。いい客だ。 三代目柳好の名調子を、今度聴かせてやろう。 ケーブルカーで宮脇駅から筑波山頂...
2009年8月21日金曜日
夏目漱石『草枕』
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『草枕』。漱石初期の名作である。 非人情を志向する画工が山中の温泉宿に滞在し、そこで一人の美しい女と知り合う。 女は宿の出戻り娘、那美。彼女と画工との交流を中心に話は進む。 しかし、この小説、ストーリーはさほど重要ではない。 それは単に設定に過ぎず、漱石の東西の比較文化論・芸術論...
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