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2019年3月27日水曜日

きのこ寄席

昨日、仕事帰りに稲敷市まで足を延ばす。
角崎の幸楽苑で味噌ネギラーメンを食べ、古民家ギャラリー「木鋸(きのこ)」へ。
この日は、大学の大先輩がやっている月例の落語会があるのである。
開演40分前に入って、まずはご挨拶。二つ上の風扇(ふうせん)さんも、昨年この会に加入されている。メンバーの方々を紹介していただき、しばし歓談。
やがてお客さんも集まって、午後7時に開演。
サラは、福の家さいくるさん、「代書屋」。誠実で丁寧な語り口。当て込みのない、折目正しい高座。噺にはやはり人柄が出るんだなと思う。
お次は、福の家印居(いんきょ)さん。いかにもご隠居さんといった風貌。ネタは「垂乳根」。洒脱な口調。一聴して落語をやってらした方だと分かる。風扇さんが「KG大の落研OB」と教えてくれる。
ここで風扇さんが登場。落研時代は松風亭だったが、ここでは福の家一門の一員、福の家風扇として高座に上がる。たっぷりマクラを振って「大師の杵」に入った。学生時代は聴いたことがないネタだな。新たに覚えたんだろうか。風扇さんのニンに合った噺だと思う。面白い。60歳になった風扇さんの落語が聴けるとは思わなかった。感慨深い。
福の家ともちゃんさんが「寿限無」を演じる。初高座らしいが堂々としている。声もいいし間もいい。演劇でもやってたのかなと思っていたら、読み聞かせをやっていたとのこと。
トリは落研の大先輩、鶯春亭梅八さん。新進気鋭の浪曲師、国本はる乃のお父さん。浅草木馬亭に出演し、ギャラまでもらっているというから、もはやアマチュア落語家とは言い難い。「三井の大黒」をみっちり40分間。私が現役の頃にはもう卒業されていたが、三代目松竹亭金瓶梅として伝説の名人になっていた方。今もあちこちで場数を踏んでるし、やっぱ上手いなあ。大満足の一席でした。
和気藹々とした中に、落語に対する真摯な態度がうかがえる、いい会だった。好きな落語を一生懸命お客さんの前で演じて、お客さんも楽しんでくれる。それが一番だよな、と素直に思う。
終演後も居残り、大家さんにラオスコーヒーをご馳走になる。私は人見知りをする質(たち)だが、皆さん気さくな優しい方々で、楽しいひと時が過ごせました。
ああ、また落語がやりたくなったなあ。


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