2019年10月17日木曜日

南千住を歩く③

それから私たちは三ノ輪へと足を進めた。
私は、過去二回南千住を訪れているが、いずれも都電荒川線、三ノ輪橋駅との往復であった。もう大分時は経っているが、所々覚えのある所がある。

そうこうしているうちに、もう三ノ輪。商店街に入って行く。


アーケードの維持が、また大変なのだそうです。


私の同僚に、休みになると東京に行って、昼飲みするのを趣味にしている人がいるが、彼は三ノ輪でも飲んだと言っていた。揚げ物で缶ビールなんかたまらないよなあ。


この路地も以前、写真に撮った所。
ここにある喫茶店が、moonpapaさんのお知り合いの店という。随分歩いて疲れたので、入ってコーヒーをご馳走になる。
マスターがこの辺の昔の話をしてくださる。栗友亭は剣劇なんかもやっていたんだね。トロリーバスや都電で浅草に映画を見に行った話や、自転車で水元公園へ行ってザリガニやタナゴを獲った話など、とても楽しかった。下町っ子の暮らしは、私の手の届かない憧れである。
厚い雲が空を覆っているためか、5時近くには大分暗くなってきた。
そろそろ飲みに行きましょうと、moonpapaさんのなじみの店に向かう。
途中、マスターお勧めの「梅沢写真館」を見る。




まさに三ノ輪のランドマークタワーですな。

そして三ノ輪の象徴とも言うべき浄閑寺。


吉原遊郭に近く、遊女の投げ込み寺として知られている。「生きては苦界、死しては浄閑寺」と言われた。三ノ輪生まれの写真家、荒木経惟は、浄閑寺を繰り返し作品のモチーフにしている。そうか、荒木経惟の名付け親はここの住職であったか。「寿限無寿限無、五劫の擦り切れ・・・」なんて付けられなくてよかったね。陽子夫人の墓所もここなんだ。

moonpapaさんなじみのお店は、こじんまりとしたきれいなお店。
まずは一杯ビールを飲んで、その後は日本酒をいただく。純米酒を中心に充実の品揃え。お料理も美味しいねえ。気さくなママさん、居心地がいい。こういうお店に家から歩いて行けるというのは、つくづく羨ましいことですなあ。

8時には切り上げて常磐線で帰る。楽しい一日だった。
moonpapaさん、ありがとうございました。また懲りずにお付き合いください。

2 件のコメント:

  1. 南千住紀行、読ませていただきました。
    あっちこっち引きずり回してすみませんでした。それぞれ行った場所の背景など調べられたのですね。日乗さんらしくて読みごたえありました。あの後も、あれやこれや話せたらと思うことがでてきて、またお会いできる日が楽しみであります。干し芋、トーストしていただきました。とても甘くて「旨し」です。ありがとうございました。moonpapa

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  2. 色々、お世話になりました。ありがとうございます。
    自分一人では分からなかったであろう所を、たくさん教えてくださり、深く感謝申し上げます。
    何度も歩いてみたい街が、ひとつ増えました。
    干し芋、喜んでいただけてうれしいです。冬が旬のものなので、その頃にも持って行きます。
    では、またいずれ。

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