八木重吉や飯島耕一を読んでから、ちょっとばかり詩にはまっている。
20代の頃は、よく詩を読んだ。
特に大学時代、その状況と共に、その頃読んだ詩を思い出す。
朝の南武線の中原中也。
夜の川崎のアパート、酒を飲みながら読んだ、飯島耕一『上野をさまよって奥羽を透視する』、三上寛『お父さんの見た海』、『吉本隆明詩集』、『現代詩手帖』の中に入っていた、伊藤比呂美、泉谷明。
それらの詩のフレーズが、南武線沿線の町工場が連なる風景や、川崎の路地の暗がりの記憶と共に、ふと立ち上ってくる。
最近は、角川文庫版の『中原中也詩集』を読んでいる。奥付を見ると、昭和52年版。高校2年の時買ったものか。当時、中原の詩集は角川文庫からしか出ていなかったと思う。大学の頃、私はこの本を、いつも提げていたアーミーバッグの中に入れていた。
私は、中原の詩を読みながら、彼の恋情、孤独、倦怠に、自分の姿を見た。彼の長谷川泰子への詩に、私は何度当時好きだった女の子を投影したことだろう。朝の南武線で、「朝の歌」や「宿酔」を読みながら、何度気怠い絶望に身を任せただろう。
詩人の言葉は、極めて個人的な所から発したものだが、そこには普遍的な力があったのだ。
今、改めて読んでみると、昔のLPレコードを久し振りに聴いた感じがする。この歌の次はこれだったんだよなあ、とか、これはベストアルバムには入らないだろうけど、味のある小品だなあ、とかいった感慨が次々とわいてくる。「彼女の心は真っ直い!」(「無題」)って、ランボーの「ジャンヌ・マリーの手は太い!」に何だか似てるなあ、なんていう新しい発見もある。
何にせよ、中原の名フレーズにしびれる。
「トタンがセンベイ食べて/春の日の夕暮は静かです」(「春の日の夕暮」)
「夏の空は動かない、/雲片れ一つあるでない。」(「夏の日の歌」)
「風が立ち、浪が騒ぎ、/無限の前に腕を振る。」(「盲目の秋」)
「汚れつちまつた悲しみに/今日も小雪の降りかかる」(「汚れつちまつた悲しみに……」)
どこがいいといわれても困る。困るけど、いいのよ。聞いたことのない中原の声が聞こえる。そして、私の声がそれに重なる。
結局、詩は理屈じゃないな。中原は、詩に言葉以前の原初の表現を求めたけど、どんなに分析しようとしてもできないというのは、そういうことなんだよな。
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2014年5月11日日曜日
2014年5月6日火曜日
霞ヶ浦散歩
歩くのは苦ではない。
家から最寄駅まで、歩くと1時間ほどかかるのだが、散歩がてら歩いて行くことが、けっこうある。
この時は、電車に乗る用事があったので、天気も良かったし、カメラをぶら下げて、霞ヶ浦散歩と洒落こんだ。
私はうお座生まれのせいか、水のある風景が大好き。特に霞ヶ浦はいい。ここは私が生まれ育った、他とは比べようもない絶対的な場所である。
堤防をぶらぶら歩いていると、実に様々な鳥や蛙の鳴き声が聞こえる。まるで誰かが誰かを呼んでいるように。「呼ばう」とは求愛のことだ。そうか、春は恋の季節なんだな。
霞ヶ浦は、太古の昔から、今も変わらず、たくさんの命を包み込んで、ここにある。私は、霞ヶ浦を前にする度に、自分もまたその一部であることに気づかされる。そして、いつも、人の世のちっぽけさを思う。ちっぽけなりに色々あって大変だけど、誠実に向き合いながら、でも、ちっぽけだということをきちんと自覚しながら、何とかやっていこうとも思う。
ランボーは「太陽と溶け合う海」に永遠を見たが、私は目の前に広がる霞ヶ浦に永遠を見る。
以下は、散歩しながら撮った写真です。
家から最寄駅まで、歩くと1時間ほどかかるのだが、散歩がてら歩いて行くことが、けっこうある。
この時は、電車に乗る用事があったので、天気も良かったし、カメラをぶら下げて、霞ヶ浦散歩と洒落こんだ。
私はうお座生まれのせいか、水のある風景が大好き。特に霞ヶ浦はいい。ここは私が生まれ育った、他とは比べようもない絶対的な場所である。
堤防をぶらぶら歩いていると、実に様々な鳥や蛙の鳴き声が聞こえる。まるで誰かが誰かを呼んでいるように。「呼ばう」とは求愛のことだ。そうか、春は恋の季節なんだな。
霞ヶ浦は、太古の昔から、今も変わらず、たくさんの命を包み込んで、ここにある。私は、霞ヶ浦を前にする度に、自分もまたその一部であることに気づかされる。そして、いつも、人の世のちっぽけさを思う。ちっぽけなりに色々あって大変だけど、誠実に向き合いながら、でも、ちっぽけだということをきちんと自覚しながら、何とかやっていこうとも思う。
ランボーは「太陽と溶け合う海」に永遠を見たが、私は目の前に広がる霞ヶ浦に永遠を見る。
以下は、散歩しながら撮った写真です。
坂を下りると眼前に霞ヶ浦が広がる。
手土産に、ここの鰻の白焼をよく買った。肉厚で柔らかくて旨かったなあ。
ここから堤防に上がる。
田植え前の田圃も美しいねえ。
ヨシの中からは、盛んに鳥の鳴き声が聞こえてきた。
2014年5月3日土曜日
田植え
今日は田植え。
午前中に広い方の田圃、午後に狭い方の田圃を植える。
仕事を終えて、鰹の刺身を買いに行こうとしたが、魚屋では鰹は品切れ。
やむなくカスミで買ってくる。
早めに風呂に入って夕食。風呂上がりの瓶ビール、旨し。
おかずは、鰹の刺身、鯵のたたき、山芋の千切り、空豆、谷中生姜。ビールの後で酒。初夏の味。いいねえ。
DVDで古今亭志ん朝の『お直し』を観る。哀しい噺だな。志ん生、志ん朝、どちらもいい。それぞれ持ち味は違うけど。平岡正明は志ん生に軍配を上げていたが、私は別物という印象を持ったな。志ん朝は、見事にこの噺を現代に息づかせたと思いますよ。
ちびちびとボウモアを飲む。しみじみと旨い。
午前中に広い方の田圃、午後に狭い方の田圃を植える。
仕事を終えて、鰹の刺身を買いに行こうとしたが、魚屋では鰹は品切れ。
やむなくカスミで買ってくる。
早めに風呂に入って夕食。風呂上がりの瓶ビール、旨し。
おかずは、鰹の刺身、鯵のたたき、山芋の千切り、空豆、谷中生姜。ビールの後で酒。初夏の味。いいねえ。
DVDで古今亭志ん朝の『お直し』を観る。哀しい噺だな。志ん生、志ん朝、どちらもいい。それぞれ持ち味は違うけど。平岡正明は志ん生に軍配を上げていたが、私は別物という印象を持ったな。志ん朝は、見事にこの噺を現代に息づかせたと思いますよ。
ちびちびとボウモアを飲む。しみじみと旨い。
2014年5月1日木曜日
2014年4月29日火曜日
とりたてて何もない一日
朝、ごはん、シチュー。
物置から、飯島耕一の詩集『上野をさまよって奥羽を透視する』を持って来て読む。
奥付を見ると1980年初版。重版があったかは知らない。
向ヶ丘遊園駅前の中和ビルの中にあった本屋で買ったんじゃなかったかなあ。
飯島の、個人的な散文的な、この詩集が好きだった。
作者の名を冠した『**詩集』というのが、ベスト盤であるのに対し、こちらはオリジナルアルバムといった感じかな。全てがその人の最高水準というわけではないが、それぞれの作品に統一感がある。
『上野をさまよって・・・』は東京をうたったものだ。しかも昭和50年代の、まさに私の大学時代の東京。そして、飯島のまなざしは歴史的だ。過去は彼岸にあるのではない。あくまで現在は過去と地続きにある。
昼は緑のたぬき。
午後は石岡イオンで買い物。
だらだらしながら、漱石『道草』、日本ペンクラブ編『私小説名作選』を読む。
夕方、イオンで買って来たギネスを飲む。
夕食はお好み焼きでビール、酒。
とりたてて何もない一日だったけど、のんびりしたよ。
玄関先のパンジー、随分大きくふくらんだねえ。
物置から、飯島耕一の詩集『上野をさまよって奥羽を透視する』を持って来て読む。
奥付を見ると1980年初版。重版があったかは知らない。
向ヶ丘遊園駅前の中和ビルの中にあった本屋で買ったんじゃなかったかなあ。
飯島の、個人的な散文的な、この詩集が好きだった。
作者の名を冠した『**詩集』というのが、ベスト盤であるのに対し、こちらはオリジナルアルバムといった感じかな。全てがその人の最高水準というわけではないが、それぞれの作品に統一感がある。
『上野をさまよって・・・』は東京をうたったものだ。しかも昭和50年代の、まさに私の大学時代の東京。そして、飯島のまなざしは歴史的だ。過去は彼岸にあるのではない。あくまで現在は過去と地続きにある。
昼は緑のたぬき。
午後は石岡イオンで買い物。
だらだらしながら、漱石『道草』、日本ペンクラブ編『私小説名作選』を読む。
夕方、イオンで買って来たギネスを飲む。
夕食はお好み焼きでビール、酒。
とりたてて何もない一日だったけど、のんびりしたよ。
玄関先のパンジー、随分大きくふくらんだねえ。
2014年4月26日土曜日
八重桜満開
朝、妻が牛久のパヌトンで買って来たパン、牛乳、ハムエッグ。
洗車をして、午前中は、漱石の『道草』を読む。
昼食は、パスタ。カルボナーラとミートソースを大皿に盛って、取り分けて食べる。
午後は床屋。いつもは車で行くのだが、天気がいいので、散歩がてら歩いて行く。
下の畑の八重桜が満開。
散髪は、いつものように、髭剃りの頃には熟睡。コーヒーをご馳走になる。もうかれこれ40年、ここで髪を切ってもらっている。まったりして居心地がいい。
帰ってから、本屋に行って、村上春樹『女のいない男たち』を買って来る。
夕方に缶ビールを一本飲む。明るいうちから飲むビールは旨いねえ。
夕食は、豚の冷しゃぶともやし炒め、揚げ餃子で酒。
数日前から、夜になると蛙の声が聞こえるようになった。
下の畑の菜の花。
柿の若葉。
洗車をして、午前中は、漱石の『道草』を読む。
昼食は、パスタ。カルボナーラとミートソースを大皿に盛って、取り分けて食べる。
午後は床屋。いつもは車で行くのだが、天気がいいので、散歩がてら歩いて行く。
下の畑の八重桜が満開。
散髪は、いつものように、髭剃りの頃には熟睡。コーヒーをご馳走になる。もうかれこれ40年、ここで髪を切ってもらっている。まったりして居心地がいい。
帰ってから、本屋に行って、村上春樹『女のいない男たち』を買って来る。
夕方に缶ビールを一本飲む。明るいうちから飲むビールは旨いねえ。
夕食は、豚の冷しゃぶともやし炒め、揚げ餃子で酒。
数日前から、夜になると蛙の声が聞こえるようになった。
下の畑の菜の花。
柿の若葉。
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