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2016年5月17日火曜日

鰹の刺身



「目には青葉山ほととぎす初鰹」
この時期になりますと、鰹の刺身のことを話さずにおられませんな。
ある時、飲み仲間に「いちばん好きな酒のつまみは何か」と訊かれた時、さんざ悩みながら、それでも絞り出したのは、鰹の刺身か湯豆腐だった。
「いちばん」となると難しいよな。まあ寒けりゃ湯豆腐、この時期なら鰹の刺身ということだ。

まずは冷たいビールをきゅーっとやって、おもむろに醤油ににんにくを溶かし、皮付きのところをぺろっといく。そうなると、お次は純米酒の冷や(常温でいい)だね。鼻腔に立ち上る米の香りとすっとした咽喉ごしを楽しもう。箸休めにそら豆とか谷中生姜があると、もう文句はない。
我ら茨城県民は鰹の刺身が大好き。田植えだ、親戚が来た、息子の運動会だ、なんて何かっつーとこいつを食べる。しかもカスミだとかタイヨーだとか、その辺のスーパーのものが、かなりのクオリティーなんだな。大学時代の友人、飛騨高山のT君は、独身の頃うちに遊びに来て、スーパー山内の鰹の刺身を食べて、「これがスーパーの刺身か」と感動しておった。

初鰹から戻り鰹まで、こっから先、秋口まで鰹が楽しめる。これが私の人生において、大きな喜びのひとつになっている。もちろん刺身を毎日食うほど金持ちじゃない。いいんだ、何かあって、ご褒美やお祝いに、ここぞの鰹が食えればいいの。むしろその方が旨いと思うんだよね。

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