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2010年3月1日月曜日

平磯の宴①

昔の職場の仲間で、年に1度泊まりの宴会をしている。今年はひたちなか市の平磯に宿を取った。
本当は常磐線から湊鉄道に乗りたかったのだが、朝から強風。一昨年、那珂湊に行った帰り、常磐線が不通になって大変だった苦い思い出があり、車で出かける。
ひたちなか市、寅さんラーメンで昼食。名物スタミナラーメンと餃子を食べる。キャベツ、かぼちゃ、レバーなどを炒め甘辛い餡に絡めて醤油ラーメンに載せる。結構辛いが、これが癖になるのよ。スタミナ冷やし、スタミナ焼きそば、スタミナ丼なんてメニューもあった。12時前に入ったのでうまく待たずに座れたが、あっという間に満席。さすがスタミナの本家寅さんラーメンであった。
満腹満足で那珂湊に向かう。市営駐車場に車を止め、カメラをぶら下げて町中を散策する。
舟運で栄えた古い町。私好みの街だ。古い小さな本屋に入る。なかなかの品揃え。侮れない。安部公房の短編集と泉鏡花『婦系図』を買う。
1時間ほど歩き回って、次は阿字ヶ浦に行く。湊鉄道の終点、阿字ヶ浦駅で写真を撮る。駅舎もいかにも終着駅らしい佇まい。地方のローカル私鉄の例に漏れず赤字に苦しんだが、支援を受け第3セクターとして存続した。鹿島鉄道、日立電鉄は廃線になったが、ここは頑張って欲しいな。
平磯へは少し那珂湊方面に戻ることになる。海沿いの道を行く。強風で海は大荒れ。
平磯駅に行ってみる。駅舎はない無人駅。つぶれたスーパーの建物の一部にひっそりと券売場がある。駐車場に車を置いて付近をぶらつく。湊鉄道は台地の上を走っており、坂を下れば海に出る。古い漁師町。いいねえ。
宿に着いたのは3時半過ぎ。2階の部屋に通される。オーシャンビューの素晴らしい眺め。左前方に海水浴場。「鯨の大ちゃん」が浮かんでいる。
Oさんが来たので、一緒に風呂に入る。天然の岩を使った装飾、山水画の如し。二つの峰の間に滝が落ち、釣り橋が架かる。風呂は海藻風呂。海藻のエキスをたっぷりと含んだ茶褐色のお湯。十分に温まる。
風呂上がりにビールを飲む。「生きててよかったグランプリ」3位には間違いなく入る一時だな。
そうこうしているうちにKさん、もう一人のOさんがやって来る。メンバーは13人いるが、今年の参加は私を含め4人。こぢんまりとした会となった。
宴会は大広間でやる。昼間は食堂になっているらしい。畳の上にテーブルと椅子。明治の元勲のような気分だ。テーブルの上には天ぷら、刺身、焼き魚などが並ぶ。鍋は何と鮟鱇鍋。泊まり客は我々だけなので、特別にサービスしてくれたのだという。ありがたい。存分に飲み、食い、語る。1年に1度、こういうことがあるのはいい。最後はご飯を鍋に投入、おじやにして食べる。
部屋に引き上げたのは9時。ご当地焼酎「阿字ヶ浦」を酌み交わしながら、夜は更けていくのであった。

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