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2010年11月5日金曜日

上野鈴本演芸場 11月上席昼の部


上野鈴本演芸場、11月上席昼の部。8分の入り。ほとんど中高年。
入ったのは1時半頃。古今亭志ん橋が「熊の皮」を演っていた。
お次はホームランの漫才。ネタはこの間と同じ。いいねえ。面白い。
柳家小里ん「碁泥」。これもこの間と同じ。柳家の味。
入船亭扇遊は「権助芝居」。得意ネタなんだな。上手い。
三遊亭小圓歌の三味線漫談。文楽、志ん生、小さん、三平、圓歌の出囃子を弾く。最後は「奴さん」を踊る。小股の切れ上がったいい女。
仲トリは古今亭菊志んの「悋気の独楽」。明るくて達者。ただ長髪のせいか素人臭い印象を与える。(私が歳を取ったからそう感じるのかもしれない。)
仲入りではトリのしん平がメガホンを取った映画、「落語物語」(私はつい「落窪物語」と読んでしまう)の宣伝を、柳家わさびと春風亭ぽっぽが務める。
クイツキはニューマリオネットの操り人形。以前は夫婦でやっていたのだが、現在は旦那のみ。寄席で観ることの出来る唯一の操り人形だ。「獅子舞」と「会津磐梯山」をバックに酔っぱらいを巧みに操る。ピンになったので、「闘牛士」を観ることが出来なくなったのがちょっと寂しい。
柳家喜多八、「替わり目」。本格派。この人が出ると高座が締まるな。
若手のエースの一人、古今亭菊之丞は「町内の若い衆」。ちょいとシモがかった噺だが、品がある。外見に似合わぬ骨格の太い芸。大きくなってほしい人だ。
膝代わりは和楽社中の大神楽。私が若い頃は大神楽といえば海老一染之助・染太郎とか柳家(だったかな)とし松・小志んだった。いつの間にか時代は移っているのだなあ。
トリは林家しん平。映画の宣伝を少しして、大人はもう少し怒らなきゃいけないという枕をふってから「かんしゃく」に入る。声がはっきりして聴きやすい。この噺は、ややもすると客席が怒られている雰囲気になって引いてしまうことがあるが、しん平の明るさでノリのいい高座となった。(その分、中盤の父親が娘を諭す場面は、しっとりとした感じにはならなかったが。)
私が20代の頃、三遊亭圓丈を筆頭に、夢月亭歌麿、柳家小ゑんといった人たちが新作落語で売り出した。その中にこのしん平がいた。リーゼントに革ジャンを羽織って暴走族落語などを演っていた。アイドルの桂木文と結婚もしたりしたな。(桂木文の幸薄い感じが私は好きでした。)あの頃のとんがった感じから、少し太って丸くなった。
最後は全身タイツになって「ガイコツかっぽれ」を踊った。馬鹿馬鹿しくっていいぞ。
いい気分で追い出しの太鼓を背中で聞いて駅に向かう。

お土産に船和の芋ようかんを買って帰った。ありがとう、奥さん、楽しかったよ。

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