石岡市、東京庵。老舗の蕎麦屋だ。昭和初期の建築。渋いよねえ。
祖母が川並病院によく入院した。見舞いの帰りに、ここで天ぷら蕎麦を食べた。
旨かったなあ。
昔は市販の「そばつゆ」なんかなくて、家で蕎麦を食べるとなると、雑煮のつゆとか吸い物みたいなつゆで食べたものだ。それに比べて、蕎麦屋の本職が作るつゆは、衝撃的に旨かった。
前にも書いたが、石岡散歩では、東京庵の盛り蕎麦と朝日屋のラーメンを、はしごして食べるのが楽しみだった。そして、その後は丁字屋でコーヒーを飲むというのが、黄金パターンだった。
東京庵の盛り蕎麦は、せいろで出てこない。丼に似た特製の瀬戸物の器に入ってくる。中にはドーナツ型の、やはり瀬戸物の水切りがあって、その上に蕎麦が載っているのである。一見の価値はあると思う。
丼ものは、天丼、親子丼、玉子丼。カツ丼はない。つまり、全て蕎麦種で出来るものなのだ。見事なラインナップと言っていい。
食は総合芸術。店の佇まい、店内の雰囲気、黒光りした柱の一本一本を鑑賞しつつ、昔ながらの蕎麦を味わって頂きたい。いいよお。
大福さん、妻も何とか頑張っています。彼女さんのご快癒をお祈り申し上げます。
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