歌ったのは1曲だけ。あとはずーっと喋ってた。
その1曲も八海くんたちが歌った『六甲おろし』だ。
私たちの学生時代といえば、プロスポーツといえば野球だった。
前述のとおり八海くんは熱狂的な阪神ファンだった。何しろ自分の結婚式のキャンドルサービスで『六甲おろし』で登場したくらいである。他にトラキチは世之助くん、1級下ののん平くんがいた。
広島出身の弥っ太くんは、もちろん広島ファン。悟空くんは近鉄ファンだった。
あの伝説の日本シリーズ「江夏の21球」の時は、部室でラジオの実況中継にかじりついていた。私たちの大半は、西本監督に悲願の日本一を達成させてあげたくて、悟空くんと近鉄に声援を送っていた。江夏によってスクイズが外された場面では、文字通り落胆の雄たけびを上げたよ。
巨人ファンは酒合丈くん、楓さん。五里んくんも大阪出身にもかかわらずG党だったよな。(先日は『六甲おろし』を歌ってたけど。)
そうそう二代目紫雀さんはシブいところでロッテ・オリオンズのファンだったな。
私は巨人ファンの末席にいた。江川卓と長嶋茂雄が大好きだった。あの江川の糸を引くようなストレートの美しさがたまらなかった。
ただ私はチームそのものよりも選手個人に惹かれていくようになる。
大学を卒業した後は巨人ファンの看板を下ろし、年ごとに応援するチームが変わるという節操のない人間になった。たぶん八海くんには、ことプロ野球ファンとして許しがたい存在だろうな。
江川引退後は落合博満を好きになった。長いバットをしならせて打つ美しいフォームに魅了されたのだ。特に中日時代、巨人の西本のシュートをとらえた逆転サヨナラホームランは目に焼き付いている。
そして近鉄時代の阿波野秀幸。あんなにしなやかで躍動感のあるきれいなサウスポーを、私はそれ以前も以後も見たことがない。
あの頃の仰木彬率いる近鉄バファローズはいい。中西太コーチの指導のもとびゅんびゅん振ってくる「いてまえ打線」も小気味よかった。その後の時代の、エース野茂英雄や主砲石井浩郎も好きだったなあ。
村上春樹が東京に出てきた時、ヤクルトファンになることを選び、そのままずっと応援し続けているように、私も川崎に住み着いた時に、ロッテ・オリオンズのファンになるべきだったのかもしれない。4年間川崎球場に通い、負けても負けても負けても声援を送り続けるのもよかったかもしれない。そんな腰の据わったファンになってみたかったという憧れはある。
でも、惚れっぽい私にとっては色んなチームや色んな選手を応援できる、今のスタンスが性に合っているのだろう。
今は茨城県牛久高校出身の渡辺直人選手を応援している。必然的に西武ライオンズの結果が気になる。渡辺の現役中に西武ライオンズが優勝してくれることを、私は祈っているのである。
近鉄バファローズの帽子。
岡本太郎のデザインであります。
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