ページビューの合計

2020年4月18日土曜日

嵐からの隠れ場所

朝から雨。


朝、御飯、味噌汁、卵と魚肉ソーセージの炒めもの、納豆。
ミー太郎は外に出たかったみたいだが、あまりの荒天にあきらめてふて寝。


マイルズ・デイヴィス、チャーリー・パーカー、ビル・エバンスを聴きながら『源氏物語』を読む。
源氏は「宇治十帖」のクライマックス「浮舟」。光源氏をさらに肉食系にしたような匂宮。不義の子、薫。薫の最愛の人、故大君の異母妹、浮舟。細やかに気遣ってくれる薫に義理立てしながらも、匂宮に官能の炎を点けられてしまった浮舟は、二人の間で懊悩する。浮舟の耳に、入水を促すように宇治の水音が迫る。すごいなあ。これを書いた紫式部って、いったいどんな人なんだろう。
昼は子どもたちと和風パスタを作って食べる。
食後にぼんやりテレビを見ていたら、大林宣彦監督作品『時をかける少女』が始まった。ついつい最後まで見てしまった。昭和の尾道の風景、原田知世の可憐さが胸を打つ。



私としては、そのひとつ前の『転校生』がいちばん好き。これが最も尾道愛にあふれた作品ではないかと思う。大林宣彦監督のご冥福を祈る。
夕方、雨が上がる。早速、ミー太郎、外に出たがる。


しょうがないから出してやる。
夕食は肉じゃが春巻、葱と油揚げの炒めもの、マカロニサラダ、なめ茸おろしで燗酒。
夜になってミー太郎、御帰還。


寝しなにボウモア。

今日は一日、春の嵐が吹き荒れた。
ずっと家にいると、何だか難破船の中にいるような気分になったよ。
ふと、ボブ・ディランの『嵐からの隠れ場所』を思い出した。
ディランが私の頭の中で歌う。

「お入りよ」と彼女は言った。「あんたに嵐からの隠れ場所をあげるわ」

この国はこの国に暮らしている全ての人に、「嵐からの隠れ場所」を作る気はあるんだろうか。

0 件のコメント: