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2013年9月8日日曜日

伊豆の旅③ 下田


湯ヶ島を出て、天城を越えて、湯ケ野を通って下田へ行く。
といえば、川端康成『伊豆の踊子』のルートですな。
高校生(旧制、もちろん当時のエリート候補であります)の「私」と旅芸人の踊子との淡い恋を描いた、不朽の青春小説で通っております。でもなあ、私には純愛小説には読めないんだよね。川端の少女趣味、その少女の追っかけとなる性癖の萌芽が、この彼の文壇デビュー作に既にあると思う。私としては、『浅草紅団』、ひいては怪作『みずうみ』に連なる系譜に置きたい作品だ。
まあいいや、私の方は妻子を引き連れ、ファミリー向けのミニバンを運転して、天城を越える。
湯ケ野温泉郷を横目に山を下る。一度ここにも泊まってみたいなあ。
やがて道は河津で海に出る。岩谷旅館の前を通る。落研時代の夏合宿の宿。17、8年前、落研のOB会が、この宿で開かれた。あの時、私はひどいぎっくり腰をやっていて参加できなかった。今でもそれが悔やまれる。その後そういう話はない。
河津から下田へ。下田の海中水族館へ行く。
ここは入り江をそのまま利用した施設。入り江にはけっこうたくさんのイルカを飼育している。イルカショーも頻繁にやっていて、イルカのトレーナー体験なんてのもやっている。
まず入り口のウミガメの水槽で、子どもたちのテンションが上がる。アシカショーを観て、イルカショーを観て、水族館の展示を見て、足漕ぎボートに乗ってと、めいっぱい遊ぶ。
アシカショーでは、ここだけしかやってない水中ショーが観られる。トレーナーとアシカが睦まじく水中で戯れる姿に癒される。
昼食はここのレストランで食べた。期待はしていなかったが、妻の金目鯛のクリームパスタも、私のサクラエビのかき揚げ丼も、なかなかのものだった。質量ともに充実しておりましたよ。
帰りは西海岸をゆっくり北上したかったのだが、時間的にきつかったので、ナビちゃんの言う通り。もと来た道を、ほとんどそのまんま戻っていきました。

懐かしの岩谷旅館。
下田に向かう途中。伊豆大島が見える。




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