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2026年3月11日水曜日

大利根紀行③ 銚子の夜

神栖市波崎から銚子大橋を渡り、銚子に入る。

駅からのメインストリートにあるビジネスホテルにチェックイン。到着は午後5時過ぎ。絶妙の時間だな。

ひと息ついて、飲みに出る。

まずは駅前に出て、利根川沿いまで伸びるメインの通りを歩く。土曜の晩に、人通りがほとんどない。

駅前に古くからあると思われる居酒屋、すぐ近くに大手チェーンの居酒屋がある。さらに蕎麦屋が2軒。焼き鳥屋が1軒。川沿いには真新しいシャレオツな居酒屋があった。窓からのぞいてみると、若者たちでにぎわっている。

「どうする?」

「ちょっとおれたちには合わないなあ」

「向かいに町中華もあるけど」

「旅に出て、町中華もなあ」

帯に短し、たすきに長し。もう一本脇の道も歩いてみる。洋風食堂1軒に焼き鳥屋が1軒あった。

再度、駅前に立つ。大手の居酒屋チェーンは論外、ならば、というので、古くからあるらしい居酒屋に入る。

翌朝撮った入り口の写真。

どうやら、我々が最初の客のようだ。年配のご婦人が二人で切り盛りされている。

座敷に上がり、まずはサッポロ黒ラベルに中瓶を頼み、メニューを見る。品数があまり多くないな。アサリの料理を頼もうとしたが、やっていないとのこと。では、はんぺん、おっ、黒板を見るとめひかりがあるではないの、じゃ、それと一ノ蔵本醸造の燗を2合、と注文した。

ビールを飲み終えた頃に、お通し登場。


一ノ蔵は1合しかないということで、一合徳利できた。では、というので、新潟の鶴亀純米を2合追加。

そして、はんぺん到着。


「一ノ蔵旨いな」と高山T君が言う。「どこの酒だ?」

「宮城の酒だよ。旨いよな」と私。あっという間に飲んでしまうと、鶴亀登場。

「やっぱり新潟の酒も旨いなあ」と高山T君が言った。鶴亀は新潟市の酒だ。

刺身盛り合わせ、めひかりの唐揚げもきた。



刺身は、カツオ、マグロ、ブリのラインナップ。めひかりは外はさくっ、中はふっくら。これが日本酒に合わないわけがない。旨し。めひかりはマヨネーズも要らないぐらいだった。

はんぺんの時に醤油がきていたのだが、刺身でも別の醤油がきた。

「あれ、醤油きてるよ」と言うと、

「最初がヤマサで、次がヒゲタなんですよ」とおねえさんが言う。

ヤマサ、ヒゲタといえば、銚子が誇る世界的な二大醤油メーカーだ。

「片方だけではねえ。どっちの関係者がみえるか分からないし」

なるほど。土地によって、色々気を遣うんですなあ。ちょっと面白い。

鶴亀2合追加。きれいに飲んで、きれいに食って、お会計。締めて7000円ちょっと。

多少、もたもたしたところはあったが、それがかえって人間的でよかった。いい店だったよ。

駅前のファミリーソースでつまみと朝食を買い、ホテルで寝酒をやる。

味わい深い、銚子の夜だった。


今日は東日本大震災の日。あれから15年か。あの時は原発事故もあって、世界が終わるんじゃないかと思った。とりあえず、今も日常は続いている。ただ、あの時、一度私たちの世界は壊れたんだ。壊れたまま、それでも日常は続いているんだ。アメリカが世界を巻き添えにするかもしれない戦争を始めた今、私はそんなことを思っている。

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