朝、御飯、味噌汁、ハムエッグ、おでんの残り。
妻は仕事。第九を聴きながら机周りの掃除。
『雲助おぼえ帳』読了。聞き手は長井好弘。手練れの聴き手と手練れの演者による対談形式で、「滑稽噺から芝居噺まで厳選55席」を語り尽くす。面白くないわけがない。
雲助が人間国宝になった時、私は不遜にも「人間国宝もカジュアルなものになったんだな」と思ってしまった。小さん、小三治と見上げてきた存在から、若手の頃から知っている人にその座が移ったのだ。そう思ったとしても勘弁してもらいたい。しかし、この本を読んで思った。五街道雲助は人間国宝になるべくしてなったのだなあ。圓朝ものをはじめ、幕末・明治・大正の落語を掘り起こして現代につなぐ。「滑稽噺から芝居噺まで」幅広い芸域を持ち、寄席に出演し続け、後進への指導も怠らない。噺の構造、解釈、圓朝・圓喬などの名人への評価、それらを見事に言語化してくれる。どれもが人間国宝としてふさわしい。
雲助は本所に生まれ、幼いころから寄席や芝居に親しんだ。そして、文楽、志ん生、圓生のいる楽屋で働いた。いわば、江戸の風を全身で浴びてきた人なんだ。自分が、如何にものを知らなかったか、再認識させられたよ。
昼はパスタを茹でる。ロッシーニの『泥棒かささぎ』を聴きながら。いつもはこの一曲分で茹で上がるのに、今日は時間がかかったな。息子たちと好みのソースをまぜて食べる。私はペペロンチーノにした。
黒門町の『素人鰻』を聴く。オスカー・ピーターソン・トリオを聴きながら、『騎士団長殺し』を読む。猫がちょいちょいいたずらを仕掛けてくる。
14時頃、妻が仕事から帰る。
15時に皆でお茶にする。この前、上野で買ってきた「バターサンドの木」を食べた。
今年は我が国初の女性総理大臣が誕生し、高い支持率を得ている。多くの人が、我が国が「何となく元気に」「何となく強く」なったような感じがしているらしい。でもそれ、「何となく」だからな。
妻は煮物を始めた。私は夕方ビール。
これから、夕食に年越し蕎麦を食べて、紅白を観ながら忘年会をする。
風もなく、よく晴れた。穏やかな大晦日。

2 件のコメント:
御慶(笑)
本年もよろしくお願いいたします。
小生も[雲助おぼえ帳]にいたく感心しました。文部科学省の人間国宝選定担当はすごい眼力を持っているんですなあ。円喬をdisるなんてなかなかできないと思います。確かに円喬の残された音源を聞いても早口でどこが名人なのかよくわかりませんでしたが、黒門町が明治の名人の芸を録音で判断すべきではない、と力説していたので、そんなもんなんだろうと思っていましたが、溜飲が下がる思いでした。
さて、さん喬会長の病状が心配されます。しっかり治して復帰してほしいです。雲助とさん喬は同い年学年は雲助が一個上、生まれ育ちが本所、雲助が寿司屋、さん喬が洋食屋の息子、雲助が明大付属でさん喬が中大付属、入門、二つ目、真打ち昇進すべて一緒と、こういうのも珍しいですね。
雲助も先日の中村仲蔵では、相中という言葉が出ず、「もう一度勉強し直して参ります」となるのかな?とハラハラしましたが、そこは十代目馬生の弟子、適当に誤魔化して切り抜けてました。
最近は寄席から足が遠のき、若手を聴く機会がないですが、大御所のこういう機転も勉強してほしいです(笑)
明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
「雲助おぼえ帳」いいですよねえ。圓朝も圓喬も神格化することなく、同じ落語家としてフラットな視線で捉えているのが新鮮でした。しかも、実際に速記を基に演じてみて分かることを、しっかり言語化しています。やっぱり、プロはすごいなあ。
さん喬の入院、休演は本当に心配です。詳しいことは分かりませんが、一日も早い快復を祈りたいです。
さん喬、雲助、権太楼、一朝と、真打昇進では小朝に抜かれた人たちですが、大きく芸の花を開かせました。見事なものだと思います。
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