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2022年5月8日日曜日

久し振りにS君とぷらぷらする

昨日は地元の親友S君と車でぷらぷらする。

若い頃はこうやってあてもなく車を走らせ、方々へ行ったものだ。

この日はS君のカルマンギアに乗せてもらう。初夏のオープンカーはいい。

県道石岡城里線を北上する。のどかな里山の風景。いいねえ。




城里町石塚から常陸太田へ向かう。常陸太田市パルティーホールに12時頃到着。向かいの福都で昼食。台湾ラーメンと餃子のセットを食べる。



パルティーホールで、小出裕章氏の講演を聴く。演題は「日本の原子力開発と東海第二原発の再稼働」。

小出氏は元京都大学原子炉実験所助教。原子力のエキスパートにして反原発の旗手である。氏の主張は明快だ。原発は危険だから廃止しなければならない。この一点に尽きる。重大事故が起きれば甚大な被害を及ぼし、放射性廃棄物の処理については根本的な解決法はない。理性的に考えて当然だと思う。

しかしながら国は一向に原子力発電をやめようとはしないし、そこに様々な利権が絡み合う。東日本大震災による福島第一原発の事故で、私たちは原発の恐ろしさを思い知らされたはずなのに、いつしか復興の大合唱にかき消され、放射能汚染などはなかったかのように日々を暮らしている。

福島県から岩手県や北関東、埼玉、千葉、東京の一部など14,000㎢が、本来なら放射線管理区域となるレベルの汚染を受けていること。事故当日発令された「原子力緊急事態宣言」が、今に至るまで解除されていないこと。たとえ100年経っても解除できないこと。半径30㎞以内に92万人が住む東海第二原発を、国や日本原電はあくまで再稼働させようとしていること。原子力開発は我が国の国策であり、そこには核兵器を作るための技術を保有していたいという野望があること。小出氏は、私たちが見たくないつらい事実を、平易な言葉で次々と可視化する。

会場には400人ほどの聴衆がいたが、ほとんどが高齢者だった。若者もちらほらいたが、働き盛りの、社会の中核で働いているような人は、ほぼいなかったように思う。理性的でまっとうな主張が広く届かない。政治の話は忌避される。社会の中で生きている以上、私たちは政治と無縁ではいられないはずなのに。


S君と車中でいっぱい政治の話をした。絶望的なことしか話せなかったが、楽しかった。


 

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