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2019年5月1日水曜日

平成最後の夜、約40年ぶりの『道灌』、そして令和へ

平成最後の夜、私は落語を演っていた。
先月、大学の大先輩、鶯春亭梅八さんの主宰する「きのこ寄席」を見に行ったところ、あれよあれよという間に稽古会に参加し、あれよあれよという間に出演の運びと相成った。
大学を卒業する時、もう落語をやることはないと思い、後輩に襦袢をあげた。落語に対しては一ファンとして関わっていこうと決めたし、演じる機会もそうそうなかった。そうして35年余りが経った。
しかし、この間の「きのこ寄席」を見て、正直、落語の血が騒いだのである。二つ上の風扇さんが参加していたのも刺激になった。それに、メンバーの方々が実に楽しそうに、それでいて真剣に落語に取り組んでいる。好きな落語を一生懸命やって、お客さんに聞いてもらう。これでいいんだと思った。自分の気持ちに素直になってみてもいいじゃないか、俺は落語を喋るのが好きなのだ、という気持ちにもなったのだ。
学生時代覚えた、何本かの落語をさらってみると何とか出来る。稽古会では『道灌』と『牛褒め』の二席をやってみた。梅八さんからは『牛褒め』の「秋葉さま」のイントネーションを直された。
「次の『きのこ寄席』で『道灌』をやってみなよ」と梅八さんに勧められる。ここはひとつ流れに乗ってみようと、「はい」と返事をした。
で、昨夜である。今回は大先輩、初代松風亭風柳の、たちばな家半志楼さんが出演される。久方ぶりの再会を果たす。半志楼さんからは、「落語は聴くのもいいけど、演るのも楽しいよ」と言っていただいた。
『道灌』というのはウケの少ない前座噺だが、演ってて楽しかったな。八五郎は隠居に色んなことを教えてもらって嬉しいんだよ。教えてもらったことを早く試したくて我慢できないんだ。隠居さんもそんな八五郎が可愛くてたまらないし、提灯借りに来た友だちもそんな八五郎が面白くってしょうがないんだ。若いうちはそんなこと思ってもみなかったな。どちらかというと、訳の分からないことをいう八五郎に対し、周囲がキレ気味になっているような演出をしていたような気がする。
また、私はもともとリズムとテンポでもっていくタイプ。今は体の中にあるテンポに、口がついていかない。中高年の駆けっこみたいに転びそうになる感じ。でも、おかげで走りすぎないように意識することができた。そう思えば、齢を取るのも悪くない。
『道灌』という噺は、落研の1年生の夏合宿で、先輩の雀窓さんから教えてもらった。好きな噺であちこちで喋り、一時は「道灌小僧」と呼ばれたこともあった。そんな噺で再スタートを切ったと思えば、それも感慨深い。
これから、時間をやりくりして落語に向き合ってみよう。今の自分に、どんな噺が出来るのだろうか、ちょっと楽しみになって来た。

明けて今日は令和元年。テレビは一日中ずーっとそれでもちきり。ま、それもいいけどね。
長男が熱を出して、妻が仕事に行って、そういうわけで一日中まったり過ごす。
夕方、ハートランドビール。
夕食は、鯖の塩焼き、まいたけとベーコンの炒め物、そら豆で酒。
寝しなにボウモア。


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