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2023年12月30日土曜日

高山T君に会いに行く② 多治見散策前篇

トンネルを出ると道は下り坂になる。車は多治見市街に向かってひた走る。

岐阜県多治見市。東濃地区の中核をなす市である。人口約10万3千人、岐阜市、大垣市、各務原市に次いで県内第4位。やきものの街として知られ、私が中学生の頃の社会科の授業では、「やきもの、瀬戸、多治見」と覚えさせられた。2007年7月25日、埼玉県熊谷市とともに当時の日本最高気温40.9度を叩き出し、「日本一暑い町」として売り出した。

高山T君は、その名の通り岐阜県高山市の出身である。飛騨国と美濃国では気候も土地柄もまるで違う。最初、このブログでは「岐阜T君」と呼んでいたのだが、「自分は岐阜の者ではない」という本人たっての希望で「高山T君」に改名した。奥さんの地元に二世帯住宅を建て、東濃は多治見の人となった。以来、20年ほど経つ。今回は、その多治見の街をT君の案内で心ゆくまで散策しようというのである。

新羅神社の前に車を止め、歩き出す。奈良時代前期から朝鮮半島新羅からの系譜を持つ氏族が住んでおり、その氏神を祀ったのが始まりという。鎌倉時代にはこの地を治めた多治見氏が八幡様を祀り、後に須佐之男命が祭神となった。


神社の裏手から散策開始。この神社の裏っ手は、かつて東濃地区一の遊郭だったという(浅草の観音様の裏っ手には新吉原がある)。なるほど、撞球場の看板などがあり、盛り場だった名残を残している。



新町銀座のアーケードに向かう。ほとんどの店は開いていない。地方都市によく見られる風景だ。昭和40年代、50年代の賑わいに思いを馳せる。


T君は、もともと写真が好きで、大学の頃はカメラ係だった。このブログの愛読者で、街撮りの魅力に目覚めた。今ではシブい町並みを求めてあちこち歩き回っている。同好の士ができて私もうれしい。T君の審美眼に私は全幅の信頼を置いている。安心してT君の後をついて行く。

以下、シブい物件を厳選して掲載する。





市イチオシの「おりべストリート」。


素敵な小路。


「あらゆるカンバン」って・・・。

もとは銭湯だという。

看板建築もある。

今回はここまでとしよう。「多治見散策」は後篇へと続きます。

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